【後編】営業マンから見るブロックチェーンの世界

ブロックチェーン

中編では、ブロックチェーンの全体像と簡単な詳細について触れた。
中編に関しては、ブロックチェーンの根幹になる部分になるので、多少難解な部分はあるが、ある程度理解してから後編に進んで欲しいと思う。


今回の後編では、スマートコントラクトと呼ばれるものについて言及していきたい。

もともと、サトシ・ナカモトは『お金のあり方』の変革の為に、Bitcoinを作り出し、そのBitcoinを支える技術としてブロックチェーンが使われた。あくまでいちツールとしての位置付けだったわけである。
ただ、現在ではBitcoinよりもブロックチェーンが世の中では注目されている。
現在のお金は、貨幣制度と台帳制度で成り立っている事は、前編で言及している通りではあるが、この台帳制度の記録や契約部分に目をつけて、ブロックチェーン上で第三者機関の目を通す事なくしたものがスマートコントラクトである。

Code is Law

ブロックチェーンには、『Code is Law』と呼ばれるものがある。
直訳すると、”(コンピューター上にプログラミングされた)コードは法律である”となるわけだ。

中編までのブロックチェーンは、過去の情報を記録するものという形で紹介していたが、この台帳制度で行われている記録や(未来じっこうされるであろう)契約についても、先立ってブロックチェーン上に情報として乗せる事ができる。例をあげよう。

AさんとBさんがある契約を交わした。
Aさん「お金を貸した代わりに、もしBさんのお店の売り上げが100万円超えたら、超えた分の20%を私にくれないか?」
Bさん「勿論、いいですよ。だた永遠だとうちのお店の取り分も減ってしまうので、来月からの1年間のみの契約でも大丈夫ですか?」
Aさん「分かった。」

僕の考えたストーリー

中編までのブロックチェーンの概念だと、どこまでをオンチェーンとして置くかという事もあるが、『売り上げ超過分の20%がBさんからAさんに支払われたという事実』が主にブロックチェーンに情報として刻まれる事になるだろう。

では、スマートコントラクトを用いるとどうなるのだろうか?
契約そのものをブロックチェーン上に乗せる事になるので、
(いつ)上記の会話をした直ちに、(誰が)AさんとBさんの合意の元、(どこに)ブロックチェーン上に、(どうやって)スマとコントラクトを使って、(何を)『来月から一年の間、Bさんのお店の売り上げが100万円を超えた場合、その超えた金額の20%をBさんがAさんに支払う』という事を整理し、プログラムを生成する必要がある。

ん〜?これは、特にブロックチェーンのスマートコントラクトを使わずとも良いのではないか?と思った方もいるでしょう。
それに対しては、その通り!とも、勉強不足とも言えるだろう。

この契約をスマートコントラクトを使って、ブロックチェーン上に情報を書き込むという事のメリットは、多くある。
『改ざんの可能性が限りなく0に近い』『最初に契約条件が固まれば、勝手に何もしなくとも実行してくれる』『実行結果も情報として記録してくれる』など。
特に二番目の『最初に契約条件が固まれば、勝手に何もしなくとも実行してくれる』というのは、ブロックチェーンの根底にある概念である非中央集権そのものとも言える。

現状の契約に関しては、全て国や民営の第三者機関が必ずと言って必要になる。正確に言うと、第三者機関が、もし相手が約束(契約)を破ったら、何かしらの処罰をしてくれるというのが前提の元、(ある程度)安心して成り立っているものなのである。

ただ、まだスマートコントラクトでは対応できない部分も多々ある。
各地域(国)によって、そもそも現実世界の法律に違いがある以上、スマートコントラクトでは対応できない部分も多々あるのである。
ブロックチェーンはある程度、性善説を前提とし、完全なる民主主義の非中央集権的な世界(経済圏)の創造を目的としているが、現実社会の法律はどちらかと言うと、性悪説を前提として作られている部分があるので、そこのアンマッチにより、現状のスマートコントラクトでは対応できない部分があるのである。

ただ、僕たちが日々知らない間に使用している売買契約等の簡易的と言うか、初歩的なものであれば、基本的にスマートコントラクトで事足りると言って間違いないだろう。
それこそ、
「今はないけど、お金が入ったら必ず返すから!」という口約束であったとしてもスマートコントラクトに書き込んでおけば、勝手にブロックチェーン上に書き込まれるのである。

まとめ

これまで、前編〜後編にかけて大きく下記をお伝えしてきた。

  • お金の歴史と中央集権について
  • ブロックチェーンの目指す世界観について
  • 過去の情報を書き込むブロックチェーン
  • 未来の情報を書き込むブロックチェーン(スマートコントラクト)

途中でも何度かお伝えはしているが、
ブロックチェーンは、まだまだ完璧な非中央集権を目指す為のツールとしては、弱点が多々ある。
それに、ブロックチェーン(仮想通貨)のみで、世界の経済が非中央集権になるのには相当な時間がかかるだろう。それこそ、現在の文明が作られてきた以上の時間がかかる可能性もある。それは、既得権益を得ている国や巨大プラットフォーマーが、非中央集権的な世界観には反発するだろうから。

それでも、現在も多くの人がブロックチェーンの脆弱性と立ち向かい、サトシ・ナカモトが問題提起してくれたものに、その世界観に挑戦しているのである。
非中央集権的な世界観に挑戦する人々は、もしその世界観が世の中に浸透したとしても、その世界観が非中央集権的であるがゆえに、その挑戦者たちが既得権益を得る事が難しいだろう。

なぜ、そんな事に挑戦しているのか。それは、個々人で違うだろう。
最新技術が単純に好きなのか、薄い既得権益であったとしてもブルーオーシャンなビジネスへの経済合理性からなのか。。。

個人的には、
誰もが性善説の中から、お互いを認め合い、支え合い、可能な限り平等でフラットな世界がもしかしたら、ブロックチェーンによって生まれるのかもしれないと思っている。
そんな世界に挑戦できる可能性を作ってくれたのがブロックチェーンなのかもしれない。

そんな期待を、ブロックチェーンにしてしまうのは、僕だけだろうか。

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